冷えたコップは手から離れなかった

あなたが想像する「息子」と、大多数の人が想像する「学者」は、もしかしたら全く違うかもしれない。そう思うと、少し不思議な感じがする。

どしゃ降りの大安の夜は椅子に座る

いつもそんなことないのに、情緒不安定な精神に陥ってしまい、何をしていても楽しくなかった。
大きな理由があるという訳ではなく、思い立ったように物悲しくなったり、現在までの出来事が無意味に感じられたりした。
そんな感じになっていても、外に出る仕事が入った。
コンテンツはそこそこ大きな野外のイベントごとで、大手案件だった。
こんな感じでは良くないので自分を忘れて夢中でこなしているうちにいつもの楽観的な気分戻ってきた。
後で思うと安定感がない時、昼間に日差しを浴びようと思ったりしなかったんじゃないか。
夜型にならないで外に出ることも健康の一つかもしれないと感じた。

泣きながらお喋りする友人と飛行機雲
とある真夏の朝。
少年は外で、アリの行列が虫の死骸をせっせと運ぶところを注意深く観察していた。
アリ達はせっせと働いているのだが、虫の死骸ひとつでこんなに大量のアリがいても、無駄なんじゃないかと、少年は不審に感じた。
少年は、蟻たちを泥で埋めたらどうなるかな、という欲求が湧いてきた。
だが、今日のところはじっくり見守ることに決めた。
とても暑い日だったので、少年の汗がダラダラと流れ、雫となってアリの行列のそばに落ちた。

無我夢中でお喋りする彼女と濡れたTシャツ

作家の江國香織の文庫本に登場する女性は、なんとなく狂気に満ちている。
話に出せば、落下する夕方の華子。
他にも、きらきらひかるの笑子。
もう一つ上げると、ウエハースの椅子の女性画家など。
江國香織の持っている性質を、大げさにして表した形なのだろうか。
徹底してクレイジーだと思うのが、「神様のボート」で登場する葉子。
もしかすると迎えに来る可能性もあるあのひとを待ち、たくさんの場所に引っ越しをする。
「あのひと」を絶対に忘れないよう、必ず会えると確信して。
とうとうママは現実を生きていないと娘の草子に言われるが、この女性にはそこまでピンとこない。
というのが、この話の究極にクレイジーなところだ。
個人的には、ウエハースの椅子には簡単に座れないけれど神様のボートには乗れる。
江國香織さんの書く、クレイジーでもはかなくてちょっと弱々しい主役が大好きだ。

夢中で走る彼と穴のあいた靴下
息子がマルモダンスにはまっている。
私や妻は教えていないけれど、2歳だけど一生懸命踊っている。
映像の中でマルモダンスの音が流れると、録画映像を見ると主張して泣いている。
保存したものをつけてあげると止まることなくずっと見続けている。
父親からみて、テレビの映像を見続けるよりも本を読んだり、おもちゃで遊んだりするほうが好ましいのだけれど、忙しい時はテレビなどにたよってしまう。
少しでも、遊んであげたり、本を読んであげたりしようと思う。
大きくなったら必ず巣立っていくものだから、今のうちにいっしょに遊んでおくのも私の為でもある。

汗をたらして泳ぐ友達と冷たい肉まん

アパレル店員さんって私には無理・・・と考えるのは自分だけだろうか。
勤務中、徹底的にファッションを選ばないと店のイメージが悪くなる。
私なんて、出張で仕事する時はスーツを着るといいし、メイクだってシンプルでそれでよし。
お出かけの時は、自分で納得するファッションを纏えばいいし、家で何かをするときはスウェットでも大丈夫。
だから、きっと、ファッションにかかわる商売には、向いていない。
服を買おうとしていると、店員さんがやってきて、ファッションポイントやコーディネイトを教えてくれる。
何度買い物に来てもそれに緊張してしまい、買わないで逃げ出してしまう。
こういった部分も、店員さんって務まらなさそうと思う事の大きい理由の一つだ。

熱中して体操する友人と枯れた森
笑顔って素敵だなーと思っているので、できるだけ笑顔でいるようにしている。
なるべく、時と場合を考えて。
しかし、周りに押し付けては良いとは言い難い。
つまり、一概には言えないけれど自身の考えとして。
先ほどまでシリアスな表情で真剣に商談を行っていた人が、笑顔になった瞬間。
もう、大好き。
笑いじわできる人がタイプ!と話す学生時代の友人。
その気持ちも納得できるかもしれない。

寒い月曜の午前に散歩を

久しぶりの地方への出張の当日、初めて業務で同行したAさんは、怖そうな方だ。
初対面で会話をしてから気難しそうで個人的な会話はほとんど話す機会がなかった。
先日、なんとなくAさんの半袖になった大柄な腕を拝見して驚いた!
大粒のパワーストーンブレスが何連もつけられていたため。
咄嗟に、天然石詳しいんですね!と話しかけてしまった。ほど。
そしたらAさんは得意げに、いきなり笑顔で、ひとつひとつのストーンの名前語ってくれた。

風の無い木曜の夕方は窓から
夕方、時間に余裕が作れたので、HMVに出かけた。
新しくMP3プレイヤーに挿入する楽曲を見つけるため。
この春、かなり聞いたのが西野カナさん。
だいたい聞いているのは洋楽。
ヨーロッパの音楽も魅力的だと思う。
そこで、今日は借りたのは、フレンチポップだ。
甘い声とフランス語の発音が似合うと思う。

笑顔で泳ぐ姉ちゃんと月夜

明日香は、短大に入ってすぐ仲良しになった仲間だ。
明日香ちゃんの良い所は、受け入れの幅が広くて、小さなことは、どうでもいいという寛大さ。
私から友達になってと言ったそうだが、覚えていない。
話すと、すべてシンプルになるので、とてもほっとする。
痩せててスレンダーなのに夜、おなかがすいてファミレスでステーキを注文しに行ったりするという。

気どりながら走る先生と穴のあいた靴下
職場で話すようになった女の人がいる。
変わった女性で、その話がどれも面白かった。
それに加えて、彼女は資格大好きだということ。
ベビーシッターの免許、潜水士の資格、インテリアコーディネイター。
TOEIC800点、総合旅行業務取扱主任者、そして、元キャビンアテンダント。
公認会計士までパスしているとうわさ。
さすがにこのことを母に話したら、あなたの聞き間違いだと思う、と言われたけれど。
彼女は、30歳年上の部長と結婚し寿退社していった。

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